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No.94 2009年8月 4面
こどものためのコンサート
渋井睦子(山崎在住)

 私のこどもが通う山崎小学校では今年度創立30周年を迎えました。PTAでは記念行事に向け、積立てきたバザー収益で、こども達の環境整備、文化活動に還元しようと実行委員会を立ち上げました。これまでも毎年、企画運営から保護者が開催しているバザーの収益で、市の予算では補えない学校設備品や楽器、図書等を購入してきました。
 しかし、こどもの数が減少し、年々市からの予算が減らされていて、備品類も予算では購入しきれていません。こども達に本物の芸術に触れさせようと、毎年開催している鑑賞会も、バザー収益で補っています。まさに保護者ひとりひとりの協力で学校運営を支えていることになるのです。
 創立記念積立金の使い道は、アンケートでは鑑賞会がダントツでした。ならばと、記念事業では『こどものためのコンサート』を企画して、11月の式典に向けて準備しています。日頃クラシックの生の演奏を聴いたことがないこども達に、本物の音と旋律を届けようと進めていますが、クラシックというと大人でも敷居が高いイメージがあるので、参加型の楽しいお話を交えた気楽なコンサートにしようと、演奏家の先生と共に楽しみながら準備をしています。
 現状では都心部まで出向かなくては、芸術文化になかなか触れあうことが出来ませんが、これからも地域の中で、子どもの豊かな感性が育つような企画を学校にも働きかけていきたいと思っています。


早期の予防接種化 慎重な検討を!
 今議会に「ヒブワクチンを早期に定期予防接種化を求める意見書」が出されました。市民ネットワークでは情報を収集し議論した結果、現在の製薬会社と厚労省の予防接種に対する情報公開が十分でないことに不安があることに加え、臨床試験が122例と少なく、早期の予防接種化には、慎重な検討が必要であることから、この議案に反対としました。
小児科医の毛利子来さんや、山田真さんが編集する「ちいさい・おおきい・よわい・つよい」の最新号(7月)No.70から引用します。

まだまだデータ不足
 日本では、2008年末から接種が始まったばかりの「Hib髄膜炎」を予防するワクチン。任意接種ですから個人負担で受ける予防接種です。
 Hibとは、インフルエンザ菌b型の略称で私たちの鼻やのどにすみつく常在菌です。常在菌というのは、人と共生している菌。通常ならば、からだに影響をあたえることはありません。免疫が低下した状況におかれた人に、ときとして、肺炎や髄膜炎など重い病気を引き起こすことがあります。
 日本では毎年、5歳未満のこども600人ほどがHibによって髄膜炎を起こし、そのうち25名が死亡しているという推測のもとに、接種が始まりました。しかし現実には、日本のHib髄膜炎の実態に関する正確なデータはありません。
 今回のワクチン導入を機に、病気の実態把握や疫学調査が始められるといいます。「ヒブワクチンに対してはコメントのしようがない。日本でのプラスとマイナスを評価するだけの判断材料がなにもないため、困っている」と山田真さん。
中略

常在菌だけに慎重な検討を
 Hib髄膜炎は、人から人へうつる病気ではありません。また、万人がかかる可能性をもった病気でもありません。どういうときに病気になるかを把握し、個別の対応が求められる種類の感染症です。「感染症というのは、劣悪な環境(たとえば難民キャンプなど)で脅威となるものです。今の日本で常在菌に対するワクチンはいりません」というのは母里啓子さんの意見。
 副作用も、認可される前の臨床試験が122例と少なく、市販後に安全性の調査を十分におこなうことになっているため、今後のデータを待つほかありません。
 いったん認可されたら、定期接種として一律に打つことが求められる傾向にありますが、ヒブワクチンがほんとうに必要なのかどうか、慎重な対応が望まれます。






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