TUUSINNLOGO.JPG - 9,054BYTES
No.94 2009年8月 2面
市民ネットワーク 6月議会レポート
中井 洋子
学校教育の課題 分析内容の公表を!
 学校を30日以上欠席している長欠状況は、いじめや不登校と関連していることが多く注視が必要です。野田市教育要覧によると、ここ数年中学校の長欠率が高く、市教育の大きな課題です。

中井 教育要覧は、ただ数字が羅列してあるだけですが、教育委員会は研究や分析をしているのでしょうか。また近隣市の状況はどうでしょうか。
学校教育部長 中学校の長欠率は、国4.01%、県4.52%、柏4.63%、流山4.92%、松戸5.19%、鎌ヶ谷5.31%、我孫子3.83%、野田は5.70%で、指導課が各学校と連携をとりながら対応をしています。また、教育要覧はあくまで統計資料です。
中井 野田市は長期欠席のうち病欠割合も高く、小学校96人中70人、中学校233人中64人です。他市では、教育委員会と別組織の教育相談所や教育センターなどが、全国学力テストや、いじめアンケートの調査、またスクールカウンセラーの検証、制度が変わった特別支援教育の教職員の意識調査など、客観性を持った調査分析をして、考察を公表しています。野田市でも教育委員会と別組織が必要ではないですか。
学校教育部長 我孫子市では、H4年、柏市S54年、松戸市S37年、流山市は指導課の分室として設置していますが、内容は野田市と変わらないので、専門的組織の設置は考えていません。
中井 分析や考察を行っていたとしても、どこにも報告がないので質問をしています。
学校教育部長 教育要覧には馴染みません。また不登校の原因は、家庭の問題が大きな要因です。
中井 やはり、分析や考察ができていない答弁です。文部科学省の分析では、中学校の不登校のうち45.7%が学校関係の問題、病欠や本人の問題が46.1%で、家庭の問題はわずか19.2%です。

中井洋子のコメント
 今年度から教育委員会の評価内容の公表が文部科学省から義務付けられましたが、市HPの公表内容は、とても他市の客観性を持った考察とは比較にならず、これでは学校教育の問題解決につながりません。


不幸な命を増やさない
飼い主のいない猫に 不妊手術の助成制度を!

 千葉県はH16年まで犬猫の殺処分数が全国で1位。県動物愛護センターでは、昨年1千250万円をかけて、約1万1千匹あまりの犬、猫を殺処分しました。環境省は、年間34万匹の殺処分数を減らすため、今年度約1億円の収容施設費とワクチン代などを予算計上しています。

中井 殺処分の約6割のノラ猫は、捕獲するための法的根拠がないため増え続けています。また動物愛護法の観点では、餌やりを規制できないので、住宅密集地では糞尿や鳴き声が問題となっています。私の近所では、虐待されたような猫を見かけますが、市にはどのような猫の相談や、苦情があるのでしょうか。
環境部長 猫に関しての窓口は、千葉県野田健康福祉センター(保健所)で、苦情は134件、汚物や悪臭、移転によるノラ猫や捕獲依頼です。
中井 環境省の指針では、都道府県のほかに、市区町村にも管理の普及啓発や、地域住民への直接的な指導の役割もあります。多くの市では、保健所と共に取り組み、HPにも載せています。
環境部長 啓発に努めますが、県の計画であり、市は取り組んでいません。
中井 猫によるトラブルの解決策が「地域猫活動」として、テレビや新聞でも紹介されています。確実に数を減らすために不妊手術をし、餌場の清掃、糞尿の後始末、子猫の飼い主探しをする事で、地域のコミュニケーションの修復もはかれるということです。市でも餌を与え、自費で不妊手術をしている方がいるようですが、成功しているところでは、市の助成制度の後押しがあります。
環境部長 あくまで飼っている人の責任です。また、ノラ猫を保護すると、無責任に捨てる人が増えるので、考えていません。

中井洋子のコメント
 東京とは、飼い主のいない猫との共生を教育・福祉等の施設や事業と連動してすすめ、助成制度実施地域は約80%にも及んでいます。県内でも、千葉市、市川市、船橋市、柏市、四街道市、旭市、浦安市、袖ヶ浦市、匝瑳市、いすみ市、御宿街などで実施。野田市は環境衛生や、小さな命を守るという視点もなく問題です。動物行政としての取り組みが必要です。
 
前のページへ        次のページへ