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またも市長「口約束」で誤魔化し!
イオン野田船形ショッピングセンター計画

 6月議会に野田市商工会議所「イオン野田船形SC出展については、野田市の中心市街地活性化計画にも影響があるので『百貨店』を核とした店づくりをするよう野田市議会に指導して欲しい」という内容の陳情が出された。

 昨年10月の時点でイオン船形SCは、ジャスコを中心とした総合スーパーに約200の専門店を入れた計画と公表していた。商工会議所と商店連合会が「既存のジャスコノア店と同じ規模の大型店の出店は中心市街地の商店の衰退に拍車がかかる」と反対する意見書をイオンに提出し、大きく新聞報道された。
 市長は「当初から既存の商店やジャスコノア店に影響が出ないよう、核となる店舗には百貨店と伝えてある。これではイオンの約束違反だ」と自分の発言の正当性を主張している。ところが今回もイオンと書面などを交わさず、またも市長の「口約束」だった。愛宕駅を核とした中心市街地活性化策を打ち出しながら、その計画に反するような郊外型の大型店の出店を進め、市長のまちづくりの場当たり的やり方に地元商業者は振り回されている。
 出展予定地は、以前東武鉄道が区画整理事業から撤退した時、七光台地区の住宅と恒常の混雑解消を理由に、市長が野田市土地開発公社を使って企業救済のために買取った土地である。しかし結局移転する企業がなく、その後大型店舗建設を可能にするために市は都市計画変更をしている、当然土地開発公社と市長は、出店計画に関わってきたはず。今になって約束違反だ、訴訟も辞さないと言い立てる話ではない。この土地は16号線に面しているのでいくらでも他に買うところはあると言うが、市が土地を転がす悪徳不動産屋まがいのことをしようというのか。

 大型店の出店は地元商業者に与える影響が大きく、歩いて暮らせるコンパクトなまちづくりの方向を示している市の方針にも反している。また船形地区の開発に関わる市長の不透明なまちづくりにも市民ネットワークは反対である。


様々な思惑が交錯した議会
 陳情を審査した環境経済委員会では、イオン側との約束の内容や経過の説明など、市長への不信感が表れていた。現時点でイオン側は48億円あまりでこの土地を購入している。市長が「約束違反だ、訴える」と言っても法的に措置する事は出来ない。委員の何人かは市長の説明からは納得できず、土壇場で賛否を覆し、審議は継続となった。市長は予想に反した結果に納得がいかず、憮然とした表情。
 継続審議を受けた本会議では、可否同数で議長の否決で委員会に差し戻しとなった。再度の本会議の採決で市民ネットはじめ野党は、この陳情内容では地元商業者は守れないとの認識から反対とした。最大会派の清風会は、市議会が関わる範囲を超えた内容だとして退席したが、会派内には船形地域の議員や区画整理組合関係者、また地元商業者がいる事から、調整がつけられないというのが本音ではないか。
 陳情は採択されたが、与党会派の市長離れが今回垣間見えた。来年の市長選にどう影響するかは、この問題への市長の対応如何が大きく関係するだろう
中井洋子



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