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方針転換!開発中止 江川地区
自然保全は口実か
〜業者の言いなり 無計画な土地購入〜

 清掃工場から利根運河へ向かう耕作放棄地一帯80ha程は殆どが湿地帯だが、10年以上前から宅地開発計画が進められていた。開発業者の大日本土木が倒産しても市長は次の業者を捜し開発すると強気だったが、突然3月議会で中止宣言をした。その上、業者が持っていた土地まで買うと方針を変えた。
 この地域は絶滅危急種のオオタカの生息に象徴されるように県内有数の自然豊かな地域で、自然保護団体や私たち市民ネットは自然保全を求め社会情勢からも開発はムリと議会でも再三発言していた。しかし、市は2年前に秘密裏にこの地域の「自然環境保護対策基本計画」をつくった後も、自然保全のためには開発が必要と道理に合わない言い訳までして、開発一辺倒だった。

おち 突然、開発を中止し、業者の土地を購入するのはなぜか?
市長 昨年、オオタカやサシバ(絶滅危急種の猛禽類)が南の方に営巣し餌場として南の方も保全する必要性がでてきた。また土地が下落し開発事業が難しくなった。
↑ 南の方ってどこ?

おち 市長のいう事情は以前からずっと同じである。野田市が買い取らなければ宗教団体が買うと危機感を煽った言い方をしているが、これは土地を買う口実ではないか。業者が放り出したい土地を求めに応じて買い取るのは単に業者救済ではないか? 業者の社会的責任を問うて安易に転売しないよう求めるべきではないか?
市長 大日本土木がどうしても処分したいと言っている。
おち 業者は34.2haも持ち固定資産税がかかるので、手放したいのだから無償譲渡もありではないか? 市はまたも企業の放り出した土地の後始末をするのではないか?
市長 確かに形としてそうなっている。
↑ 税金の使い方まちがってるよ!

おち 拙速に土地を買い取る前に総合計画や都市マスタープランに保全地域として明確に位置付けなければ、また曖昧になってしまうのではないか?
市長 考えていない。

・保全区域を計画に
 自然保全を理由に業者から土地を安く買い取る(2200u×500円=110万円)のは一見良い方策に思える。今回は、買いやすい山林だけを購入し、今後は農地も買う方針を出している。全体では1億7千万円程にもなるのだ。
 このような、大きな事業はまず実際の行動に移る前に計画上の位置づけが必要だ。保全地域として明確に上位計画に位置づけないのは、ただ業者の土地を買い取るのだけが目的で、保全地域として縛りをかけたくないからなのか。
 また、土地購入については業者から500円/uと提示があったというが、安いからお得と飛びつく筋のものではない。どの様な保全計画のもとに購入するのか明らかにもしていない。計画を公表した上で、じっくり土地購入の方策を考えるべきであった。市原市では頓挫した開発業者が、社会的責任をとって市に160 haの土地を無償譲渡した例もある。
 なお、05年度の用地取得特別会計予算に110万円計上され、反対したのは市民ネットワークと新社会だけだった。保守系与党の議員も本音は反対という声も聞こえてきたが・・・・
 今後は保全計画の公表を求めつつ、業者の所有している30haの農地の扱いについて議論をしていきます。
(おち 邦子)



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