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2004年2月
秋田県鷹巣町前町長 岩川 徹さんに聞く
鷹巣町から福祉を発信してきた。
プロセスを大事に、今、全国へ広げたい!

 福祉が「お上のお世話になる」という意識が根強くあった10年以上前から、鷹巣町岩川町長は福祉の先進地デンマークをモデルに子ども、高齢者、障害者の福祉を進めてきた。住民、職員が共にデンマークで実践的研修をうけ、時間をかけて作り上げてきた積み重ねで、硬直化した福祉制度を住民主体に変えてきた。先進福祉と民主主義を実践してきた首長であった。その手法と実践の町は全国的に注目を浴び、2000年に始まった介護保険制度にも影響を与えた。ちょうどその時期、野田市では根本市長が、「家族介護の現金給付制度」を打ち上げ、「まやかし福祉」と全国的に批判を浴びた。マスコミでも岩川町長と根本市長の福祉政策が対極にあると評されていた。
 住民、職員を信頼せず独裁的政治手法で土木優先の根本市長。一方、岩川徹さんは住民の必要なことを探り出すのが行政の責任とプロセスを大事に住民が気軽に意見を述べ受け止める仕組みを作り、ハード、ソフト両面の福祉を職員と共にすすめてきた。
 福祉は介護が必要な人のためばかりではない。子育て、教育、老後の暮らしなど全ての人に直結するものだ。
 首長の政策や政治手法で暮らしやすさは大きく変わるものと実感する。
 6月6日は市長選挙の投票日だ。信頼できる首長を!
市民ネットワークの 見てある記

 市民ネットワーク(おち、中井議員)は図書館のあり方、介護保険制度、行政サービスのあり方、まちの景観をテーマに愛知県高浜市、滋賀県愛知川町、倉敷市へ行って来ました。フルに五感を動員して先進地の担当者の話や現場見学から得たものを、頭と心にいっぱい詰め込んで来ました。他市で出来ることは、野田市でもやる気と工夫があれば実現可能なはず。野田市政に生かせないものかと議会や色々な場で発言していきます。
図書館は、まちのエンターテイメント空間
〜人口1万人の滋賀県愛知川町。図書館はホテルサービスだ〜

 木の暖かみと柔らかい照明、玄関ホールのピアノ、車いすでも届く高さの本棚、ゆっくりくつろげるソファーや掘り炬燵のある将棋室まであり、気さくな雰囲気の司書が6人、訪れた人が気まままに1日中過ごせる空間となっている。図書館プラス公園やビオトープ、ピアノ演奏会、視聴覚室での映画会、野外での雅楽も楽しめる。海外の美術館からの絵画展や琵琶のコンサートなど地方にいても質の高い文化に触れることもでき、多くの人が生活の一部として利用しているという。本の貸し出し冊数は全国でもトップクラス。町の年間図書費予算は3000万円で野田市と同額。
 貸本屋的図書館の枠を大きく越え運営できるのは、館長の渡辺幹雄さんの力である。図書館の質と専門性を高めるには、様々な専門分野を持つ司書が必要という。なんと言ってもやっぱり人材なのだと納得。
 野田市では旧関宿役場に新設の「せきやど図書館」が民間委託、移動図書館「そよかぜ号」が廃止と予定されている。文化の切り捨てが始まろうとしている。
 何を優先しどう税金を使うのか、各自治体の判断が将来にわたる住民サービスの格差につながってくるのを実感する。